タコピーの原罪から学ぶ善と悪とは

漫画

2022年3月時点でアプリ「ジャンプ+」で連載されている

タコピーの原罪

という漫画はご存じでしょうか。

2022年3月18日の金曜日の最新話更新の際には0時を過ぎて読もうとしても、アクセスが集中しすぎてしばらくは読めない状態になり、翌朝の8時の時点ではトレンドに関連ワードが並ぶほどの今話題の作品です。

アプリさえダウンロードすれば無料で読めるので、私も読んでみました。

前々から生徒からおすすめはされていたこともあって、読んでみることにしました。

あらすじ

ハッピー星からやってきたハッピー星人の「タコピー」は様々な道具を使って地球人を幸せにするためにやってきた。

そこで初めに出会ったのは服がぼろぼろの小学校4年生の「しずか」

しずかの幸せ=ハッピーのために様々な道具を使って笑顔にしようとするタコピーだが、

しずかは壮絶ないじめをクラスメイトの「まりな」から受けていた。

しかし、タコピーは頭もハッピーなために、いじめに気付かず、二人が喧嘩しているだけと勘違いをする。

しずかは唯一の心の拠り所であった犬の「チャッピー」もついにまりなの手にかかる

タコピーの様々なハッピー道具の提供を拒否していたしずかであったが、丈夫で無限に伸ばすことのできる「仲直りリボン」に対しては初めて興味を持った。

初めて道具に興味を持ってくれたことでうれしくなったタコピーであったが、しずかちゃんのリボンの使い方はタコピーの想定とは全く異なるものであった。

善と悪とは ※以降ネタバレ注意

 

 

 

 

 

 

 

 

タコピーは優しくて、みんなにハッピーを届けるのを喜びとしている。

一見すると、善の存在であるが、タコピーの存在が皆を不幸にしている。

タコピーがいなければ、しずかは死ぬことも人を殺すこともなかった

タコピーがいなければ、まりなは死ぬことも母を殺すことも、しずかを死においやることもなかった

「タコピーがいなければ」

と思わされることたくさん描かれていました。

人は生まれ持ってどのような存在かという考え方があります。

ひとつは「性善説」 人は生まれながらに善であるという考え方

もうひとつは「性悪説」 人は生まれたときは悪であるという考え方。

現在の日本の教育では「性善説」を基本として考えられている。

その考えでいえば、タコピーは善の存在であるとされるが、結局タコピーは周りに対しては悪い影響を与えている場面が多く目立つ。

典型的な場面が第13話にある。

高校生のまりなが実の母を殺してしまった場面である言葉を口にする

「こんなことなら小4の時のしずかを殺しておけばよかった」

この場面でのタコピーの返事は

「小4のときに戻って、しずかを殺すっッピ」

タコピーは母星に帰り、タイムマシンで過去に戻りしずかを殺すことを決意する。

そう、すべてはまりなの笑顔のため

ここで母星に帰り、母にそのことを話すと、タコピーは記憶を消されて、生まれたままに戻らされることとなります。

それを途中で拒否し、強引にタイムマシンに乗り、記憶がおぼろげな状態で過去に到着することで

第1話に話がつながります。

ここでの救いはタコピーの母がまともな人であったということと

タコピーの中で「殺す」ということがハッピーでないということを理解していないということです。

幸せ、ハッピーとはなんでしょうか。ということを強烈に読者に訴えかけてきます。

しずかにとっての幸せとまりなにとっての幸せ。13話までのタコピーでは答えが出せないでいます。

純粋とは果たして善なのか。はたまた悪なのかということを考えることができます。

最後に

第16話の更新が2022年3月25日の金曜日にあります。

最終話ではどうなるか、想像もつきませんが、15話までの時点でタコピーの成長として

「人の話を聞く」

ということを学んでいます。

幸せとは押し付けるものでなく、相手の話を聞いて、相手のためになることをするのが幸せであるということ。

相手の望みを叶えるだけが幸せではないのだと理解しました。

タコピーは多くの子どもと同じです。周りの人によりその存在は善にも悪にもなりうるということがこの漫画を見て感じました。

第16話を読んで、また内容を多少改変するとは思いますが、今のところの感想です。

ぜひ、タコピーの原罪。無料で見れますのでぜひみてください。

 

 

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